怪物図録・赤子(猩々、猩々太夫)

現代はモラルに反する差別的なたぐいの怪し物として余り採り上げられない人間の畸形見世物だが、比較的多くあらわれるいわゆる「白子(アルビノ:最近は差別的な言葉として人間には使われないようだ)」は、最近アフリカで肉体内臓が病苦に効くという俗説からバラバラ殺人事件に発展しニュースになったことからもわかるように、江戸人や中国人も含め有色人種にとっては怪異の対象とされた(日本ではとくに瑞祥とされ植物は人為的に白くされ人間においては「八百比丘尼(白比丘尼)」のように神様扱いもされた)。西欧ではそれほど目立ったニュースにはならないように思う。

白子同様、赤子は猩々とも言われしばしば見世物にされたことからも、先天性の何らかの病気だった可能性は大で、酒呑童子は人間形の「鬼」の原型となった人物だが、肌が常に赤いことから酒呑みという名を付けられたと云われ、つまり「赤鬼」の末裔は天保十一年以降各地で見世物に出た赤子もしくは猩々太夫だったといえようか。明治以降も赤子は報告され、「西洋人との密通子」と悪噂をたてられるも医師によって先天性の色素異常と判断された記録もある。実際は毛細血管が透けて見えるほどのアルビノだったかもしれないし、皮膚の病だったのかもしれない。

大正14年には台湾で全身が赤、黒、白の三つ子が産まれショックで母親が死んでしまうというニュースもあった。「三国志」になぞらえ関羽、劉備、張飛の生まれ変わりと見物人が跡をたたなかったが、白子以外は発育不良であったという。世に言う黒子は色が黒いというより多毛症のことを言ったらしいが別項においておく。

参考:「変態見世物史」

怪物図録(本編)

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by r_o_k | 2008-11-23 23:01 | 怪物図録 | Comments(0)

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