怪物図録・塩間の稲荷

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二見ケ浦近くの塩間(しわい)浦の乾物商人が京都に商売に出たさい、とある稲荷の前で一休みしていたところ、老いた狐が一匹出てきて、大鳥居をあちらこちらに飛び越えた。

商人がおもしろく見ほれていると、その狐、汝も越えよ、と言う。私にはお前のようになれない、と返すとやり方を教える、羽織を脱げという。狐は羽織に長縄をつけ鳥居の上にひっ掛けて、あちらこちらと引っぱってみせた。商人は自分が飛び越えているような気持ちがしてきて、ぼうっとしてきた。

国へ帰り我が家の戸を叩くと、妻子、恐ろしい古狐が来た、中に入れるなという。亭主だ親だと言っても入るなとわめき騒ぐばかり。

自分が狐にされてしまったことにはっと気付いた商人はさめざめと泣き立ち去り以後海辺に住み藻草や魚の鱗などを食べて生活した。のちにこの元人間の狐は人に、我が子をたくさんもうけたが定まった棲み家がないので迷惑をかける、どこかに設けてくれまいかと託した。地元民たちは哀れみ小さなほこらを作って、塩間の稲荷としてまつったという。説話集としての室町期の著聞集をベースとした一連の江戸随筆のひとつで、宗教的説話や教訓を基調としているが怪しげな怪異ニュースをも雑多に盛り込んだ「新著聞集」より。著者は推定されてはいるが不詳とされてきた。

怪物図録(本編)
Commented by kenz_freetibet at 2008-11-13 11:31
またまた2ちゃんでのネタ。
「猿夢」
夢の継続ってのは内容がどうであれちょっと不気味だね。
本人がこの夢を見るのが2回目だと言う記憶があっての最後のくだりではあろうが。
起きた時に聞こえたってのはそう感じただけで、まだ夢の中だった事は多いな。
でも話的には面白い。
Commented by r_o_k at 2008-11-13 12:18
2003年くらいまでならまだ出入りしていたはずなのにぜんぜん知りませんでした、検索するとやたら当たりますね。リアルじゃ知名度ないのにネットの一部で異常に盛り上がる・・・日本版wikiのていたらくを彷彿とさせる。

自覚夢なのに展開がまったく先読みできず事後も心当たりが無いことや、始終論理的な思考をしているのは不自然ですし、たぶん大人のホラーマニアが、ガセなほうの「猿酒」や小説の「猿の手」あたりの不気味なイメージにつなげて子供文体で書いた話でしょうけど、葉介先生の学校怪談までの作風に通じてて好きだなあ。というか、よく似た話がありませんでしたっけ新耳系の怪談実話集に。
by r_o_k | 2008-11-13 01:18 | 怪物図録 | Comments(2)

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