蛇の仇討
2008年 07月 02日
昔、四川に一人の老婆が住んでいた。身寄り無く貧乏だったが、食事のたびに頭に角のある小さな蛇が、寝台のあたりに這い出してくる。哀れに思い餌をやっていたところ、次第に大きくなり、ある日、偉い役人の馬を飲んでしまった。役人は老婆の言うとおり寝台の下に穴を掘って蛇を探すがみつからない。老婆は殺された。それ以後夜な夜な雷や風の音が聞こえ始めた。四十日ほどたったとき、町の人は互いの顔を見合わせながら言った。「なんでお前の頭には魚が載っているのだ?」その夜、町全体が陥没し、大きな湖になってしまった。土地の人はこれを陥湖と呼ぶ。老婆の家だけは無事だった。漁師たちは湖に漁に出て、嵐にあうとこの家に泊まる。この家のそばにいれば平穏で事故が無い。凪いだ日には湖の底に城郭や家家が沈んでいるさまが見て取れる。浅くなったときには人は昔の木を拾い上げる。黒くて堅く、進物として珍重された。(捜神記、巻20)
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