感想文・ダンセイニのベスムーラ

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インスマスの海岸に打ち上げられし創造主。眠りの都に行ったハシシの男により翼のある尖塔が又一つ建てられた。車窓に揺らぐプレアデスの向こうで魂と魂が喧嘩している。早くしないと戻る線路が失われる。朝を逃した魂が依るべなく灰色の星となって沈む海も覗いた。鎖の音が木霊する。

スイスの医者が言った通りだ。太陽の尾が揺れるたび巨大なフレアが黄色い砂を投げ掛ける。深入りし過ぎている。夢を飲み過ぎてはいけない。悪夢やも知れぬ。誰の夢かもわからぬ。それでも彼はあの窓から飛び立った。

明日にはインスマスの海岸に揚がることになるというのに。

~「ハシシの男」夢見る人の物語を読んで。

この小品集は初めて。「無為の都」のウウイニ、「オンゴロの仮面」かとおもった。「潮が満ちては引く場所で」なんて諸星大二郎先生の世界そのものじゃないか。

「乞食の一団」が好きですねー。
by r_o_k | 2008-04-11 17:03 | 本・漫画
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