伊集院光「日曜日の秘密基地」が終わった件(付記:そして十年が経つ)

デスノートの原作「不思議な手帖」(水木しげる)を読みながら(冗談)、今年の年度末もいろいろあったなあ。
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10年聴いてきたラジオ、伊集院光「日曜日の秘密基地」が終わったのがいちばん大きな出来事だった。

最初はけっこうためになるニュース系番組として聴いていた。法律ものやニュース解説などなど白伊集院さんの機能がフルに活用されたなかなかの名番組だった。しかし異様に巧みな話術で伊集院さんと丁々発止で聴かせていた小倉アナがアシスタントを降り、番組名が変わったところでクワバタオハラの小原がアシスタントになりバラエティ番組化(Pが変わったんだったか)。ちなみに深夜の番組もこの頃ちょっと波乱があったような。

ここでちょっと冷めた。けれどもお笑い企画やリスナー参加企画が面白くなった。後者は最後まで続いた「調査モノ」ヒミツキッチの穴という企画が飽きさせず面白かった。深夜の番組から派生した「オバ歌謡」もCDまで出して跳ねた。もちろんコサキンソングなどなど「おかしな歌」をとり上げる番組は既に多かったわけで、オリジナルな企画ではないけれども、「オバカバー」という洋楽翻訳ものや怪獣映画のテーマソングなどサブカルものを取り入れて、違った側面を面白がらせてくれた。その他体を張った若手芸人企画が日曜昼という時間帯には珍しいスリリングな笑いを生んでくれた。

バラエティ路線は好きだったけれども、何かごたごたして、アシスタントが交替、更に番組の放送時間も長くなり、内容的にもやや軌道修正がなされたことでちょっとどっちつかずになった。もちろんスペシャルウィーク含め真面目な企画が増えたことで、ギャラクシー賞が二度ももたらされることになったのだけど、お笑い的な面白さは減った感じがした。

しかしここでほぼ新人の竹内アナが跳ねた。小倉アナの手練れぶりとは違い、伊集院さんと天然のあけっぴろげなキャラで絡むようになり、結果雰囲気的にバラエティ路線も継続されるようになった気がする。この頃出てきた草野球コーナーなど最初はラジオなのでイマイチよくわからなかったけど、日曜昼にはこのくらいのゆるさがだんだん心地よくなった。昨年秋にインタビュー企画に変わったところで、ちょっとバラエティ色は減った感があった。

時間が1時間も長くなったときにゲストトークコーナーができた。これは個人的に余り好きではなかったけど、ゲストが面白いときは聞けた。だが今考えたらこのへん、恐らく伊集院さんの意向ではないんだろうなあ。前述したけどスペシャルウィークが真面目になり余りバラエティ的ではなくなったことで、ラジオの定石どおりの企画に侵食されていったといえばそうかもしれない。番組に黄昏が訪れたと実は思っていた。番組の中に伊集院さんの割合が減ってきていた。その頃がしかし、最も世間的に評価されていた時期でもあったのだが、結果として(もちろん何年もかかっているんだけど)伊集院さんの意見で終わった理由がわかる気もする。安定した番組は確かに安心して聴ける。録音にも向いている。でも、初期は別番組として、小原期からアンタッチャブルが出ていた頃までのむちゃくちゃがなくなったのは確かだし、あの頃の録音がいちばん手もとに残っているのは事実だ。終わった、これは惜しむとかそういうことではなく、寿命だったのだ。少なくともこのパーソナリティの番組として。

今日はSOSのライヴがあったので(こちらも3,4年に一回しかないわけだけど)途中までしか聴いていない。赤坂サカスにはいたので途中までは街頭で聴けたけれども。繰り返しになるけれど、この番組も何度か波乱があって、ちょっとつまんないな、とか、このゴタゴタで終わるかも、という局面はあったわけで、でもそれを乗り切ってやっとここ3年くらい安定してきた。その安定がどうも継続を難しくしたということみたいだけど、真相は藪の中にしておいたほうがいいんだろうな。

終わったことは終わったことだ。


そして十年以上たった。まさかの朝の帯番組が、しばらくアシスタントの安定しない時期を経て予想を上回る安定感をしめし、定着したようだ。中には帰国し第三子を懐妊中の竹内アナもいる(産休して2019/1/8復帰)。一瞬、日曜日を思い出した、でもこれは別物だった。あくまで情報バラエティ番組として、ニュースと対談をメインに小ネタ的にコーナーを挟んでいく。キツキツのタイムスケジュールのなか、たまに無茶苦茶があってもほとんど外れたことはしない。立派な50代の回し、語りをみせている。それは私はもうほとんど、これなら日曜昼に聴ける爆笑問題でも同じかもしれないというほど白く、遠く感じられるもので、日曜日のコーナーの隔世遺伝的な企画があっても、面白いという話を聞いたときだけピンポイントで聴く。ゲストが面白いと聞けば、初回より録音はしているので聴いてみる。。これが期待通りでないこともある。。時間に縛られた朝の番組なのだ。。先頃、チルドレンと呼べる語り手がゲストに出て、色々と問題のある語り手のようだが、その場の流れで深夜番組の収束が「宣言」された。どう聞いても宣言なのだが流れ的には今までも語ってきたことを踏まえ一般論的に述べたに過ぎないと思えなくもないし、のちそのような断片的なツイートもあって、じじつそうなのだろうと思う(※2018秋は通過した)。とにかく「その場では」そう語られていた。その日の深夜の放送では無かったことのようにされていたが、2日たってネットニュースの片隅に載った。これは確定であれば深夜ラジオの一時代の終わりを告げる重大ニュースである。だが、Twitterはさほど沸かなかった。ネットニュース一つだけ、下のランクに、見出しには番組名すらなく。。こういうことなのか、番組は未だ面白くても、寿命は周囲が決める。こういうことなのか。ハガキ職人(メール職人)は常に新陳代謝しており、若いリスナーも投稿してるけど、実際の総数はどうなんだろう。今年前半、些細だけども、何週か引きずるような事件があった。御本人にはショックだったのかもしれない。瞬発力対応力は完璧だけど、記憶力に完璧さが無くなってくることは耐えられないのかもしれない。いや、そういうことではないかもしれない。昨年末から妙にノッているのはなぜだろうと考えていた。この勢いが怖かった(円楽師匠に刺激されて頑張ったというが)。長い仲のプロデューサーが深夜から朝に移ったが、そこからも送別となったという。理由はすべて渾然一体となっているのだろう。

日曜日が終わったのは40になったからといった(裏に何がどうこうはもう憶測しても古すぎる)。だから50を過ぎてしまったけど、50なりの変化として深夜番組は終わらせるのかもしれない。この発言自体具体性がないのでわからないが、あるとしたら9月のタイミングだろうか。ANNは月曜をお笑いにすることを諦め、歌手やアイドルで若い層を取り込んでいる。結果は未だ悪くないようだが山里亮太以外のパーソナリティとコアリスナーの高齢化がどうしようもなくなってしまったいま、予算の厳しいTBSラジオとしてはウズウズしているであろうJUNKの若手控え選手を投入する機会になる。2018年、M-1に象徴されるようにお笑いの時代は中堅から若手に移った。超VIPの伊集院さんは局から肩を叩かれることはまずなかろうが、世代交代は自然にやってくる。それは今なのか。浮いた時間に、スポンサー問題で上手く行かなかったものもあるが40代で一旦チャレンジした映像や、思わぬものに挑むかもしれない。何かあるとすればだが、素直にそれは喜んで待ちたい。

思えば日曜日が終わると聞いたとき、後進に譲る意味で深夜のほうを終わらせ、白くなりすぎないオフホワイト番組として継続させたほうがいいのではないかと思ったが、10年かかって、番組は違うが、その通りになるかもしれない。トークに朝番組の企画についての話が増えた時点で気づくべきだったかな。日曜日の頃もあったが、全く同じ語りを深夜でもすることがあり混乱する。まだオツカレサマデシタは書かない。私も番組を聴きながら年を重ね、さすがにDTだのドブスだの無差別毒舌ネタはきつい時があるし、現にそういう激しいトークも久しく聴いてなくて、サッカー裏の一部地域放送でいきなり芸能人への毒舌を始めたときは余りの面白さに健在ぶりを喜んだ(身内だけど)。

が、炎上時代にあれは封印しなきゃならないのかもしれない。おぎやはぎは出ては引っ込んでの加減を続け、爆笑問題はいざとなれば炎上上等で2時間いくが、こちらの番組はもともと毒舌ネタは長続きしない。グラデーションという言葉をよく使う。黒か白かではなく濃度を変えている、それは今ふたたび朝の番組を聴いてみるとよくわかる。加減を見つけオフホワイトに落ち着いている。一方あきらかにテレビは真っ白と言わざるを得ない。それを詰まらないと言う若い人がいるが、年配者はもちろん歓迎している。昔ははっきり使い分けていた(ように聴こえた)が、グラデーションという境目の曖昧な形になっている以上、白仕事を積極的にやるスタイルには、引きずられてしまう黒仕事はマイナスでしかない。真っ白な部分も伊集院さんの一部なのだ。それを損ねることはしないだろう。そこではけ口として、愚痴&若手芸人有料ポッドキャストが始まると、面白いのだがペイはしないだろうな。

今のところは動きはない。

2018/12追記 たぶん終わんないや。146.png

(2008/2018、あくまで1ラジオリスナーによる憶測を含む感想です)

by r_o_k | 2008-03-31 00:32 | ゴタク

岡林リョウの日記☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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