揺りかごから酒場まで☆少額微動隊

岡林リョウの日記☆Twitterまとめ日記。過去旅行の整理、歴史・絵画など。

怪奇百物語・うつぼ舟

江戸後期でも有名な珍事で、都市伝説ふうの伝播をみせてもいるが、いちおう何らかの「起こった事実」として認識されているようである。馬琴らの兎園小説に記録されている話では茨城に流れ着いた鉄舟が円形をし蓋と本体が漆で目張りされていて、中ににこにこ笑う異国の姫様のようなものが乗っていた。村人これを恐れ結局元のとおり海へ帰したという。江戸より昔の話としても伝わっていたかと思う。故澁澤龍彦氏の書籍で有名になったもので、その図絵に描かれるものがいずれもまるで皿のような半球状(蓋すると球形)の乗り物に同心円状に窓がついていることからUFOではないかと70年代のブームのさいに言われたものである。「うつほ舟」「虚ろ舟」など表記はいくつかある。中空の箱船という意味である。
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これは穢れ流しの一種と考えるのが妥当かもしれない。海は穢れの場所でもあり(琉球など海の国では特に言われたことだ)今で言う生贄として巫女や選ばれた村娘・・・通常の精神状態ではない者が「神に選ばれた者」として選られたかもしれない・・・が食料などを積んだ独特の船に乗せられ、一身に村の穢れを背負って、穢れの元へ流されたのではないか。川におけるひょうすべのようなもの、今で言うお雛様の原型というべきもの。生存できていることからそれほど遠くから来たものとは考えないほうがいいのかもしれない。舟にかかれていた文字が意味不明というのは異国人であることを示唆してもいるが、識字率の低い時代、文字にかんしては宗教上の特殊な文字であった可能性もあろう。言葉が通じないのは姫個人的な問題かもしれないし。死んだ人が乗っていた、という話なら普通に棺舟である可能性もあるが、姫が元気に乗っていたということ、副葬品としての財宝類がなかったことから考えにくい。ただ、生きながら神のもとに捧げられた死者として扱われたとすれば、財宝はともかく納得はいく部分もある。
by r_o_k | 2008-02-23 23:43 | 怪奇百物語 | Comments(0)
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