2026/4/20-4/26:港区郷土資料館おもちゃ絵展:文学的写真で一言11
2026年 04月 27日
~私の中にあった優しいもの柔らかいものを世間が嘲って息の根を止めてしまった。だが、私というものは金剛不壊だ。私は満足し、和解し、根気よく新しい葉を枝から出す、いくど引き裂かれても。そして、どんな悲しみにも逆らい、私は狂った世間を愛し続ける。(ヘッセ「短く切られた樫の木」) pic.x.com/4qP8a3wctg

ヘルマン・ヘッセはどうしても素直すぎて共感できない(長い)のが多くて、それがこの結局なんでもいいのかな選び方に出てしまった。切ったはずなのに壊れてない。
ほんとうに1枚写真だけ投稿はsageられるのな pic.x.com/va002o9dWs
〜山中を彷徨い行こう。孤独な心の平安こそ求めるものだ。家に帰ろう、古里へ!二度と惑うものか。安らぎの心のままにその時を待とう。愛する大地のどこかしこと春には花が咲き誇り新緑に満ちみちる!この世のすべてが永遠に彼方まで青く染まる!永遠に…永遠に…(マーラー/べートゲ「大地の歌」) pic.x.com/Pa23ohHkc7
〜ゆっくりと夢の底から真珠が一粒解き放たれて、ゆらゆらと浮かびあがる。それがルビーの光の領域に入り込むと、血のように赤く燃えあがり、水面でいきなり消滅する。すると邪魔が入ったようにすべてが消え失せてゆく。それらのやわらかな輪郭を、描きとめることによって(トーマス・マン「幻想」) pic.x.com/CQXYHNKj8Y
〜牛馬の如く死ぬ彼等の臨終の鐘は何か。魔神のやうな火筒の怒号だ。急速な小銃の吃音の雑音は、取りいそぐ祈祷の声調となるのだ。虚礼はない。祈祷はない。弔鐘はない。愁傷の声もない、ただあるは合唱…嗚咽する砲弾の狂者のごとき尖鋭の合唱(オーエン「最後の頌歌」) pic.x.com/DIAl0pXkd5
〜約束を破るのはいい気持だ 世間普通の義務はつらい しかし残念だが何ごとによらず 心に合はぬ約束はできない 汝は魔法の古いうたで 愉快ないたづらの揺れる小舟に やつと落付いた彼を誘ひ 二重の危険にまたあはせる 汝はどうして私を怖れる 素直であれわが目を避けるな(ゲーテ「別離」) pic.x.com/3KhWbUombQ
ゲーテは一昔前の人はさかんに読んだらしいけど、名前のしられた文豪って短編や詩においてもすぱっとわかりやすく書いていることが多いのでおすすめ。
〜底のない不可知に飛び込め!穴を横断して走れ、天に於いてお前の大きな翅がふるひ起す風にのつて、塔を、牢を、神なき神殿を転覆するように努力しなさい それからプロメテの上に舞ふ禿鷲を驚かせ。飛べ、高く疾く狂気のやうに、天の目標に向け真直ぐに、私がお前を抛けつけた(ユゴー「街と森の唄」 pic.x.com/mNPNVGzPUU
〜今夜は君をかの女の恋愛術の中へ預けたいのよ。」「――うん、御随意だが、君はどうする?」「――仕事があるのよ。Sデパートに依頼された新衣裳と、R新聞に原稿を明朝までに書いて置かなくちゃならないの。」「――それで、あの女にはいくら支払う。」(吉行エイスケ「戦争のファンタジィ」) pic.x.com/I8ufW2e8g9
君だけはここに残りつづけているこの三叉路を護る pic.x.com/H56JVhTmox
〜さあ、娘、目をおあけ。いまはどんな気持だね?何にも感じません。死んではいないのです。でも生きてはいません!お前はどこから帰って来た?隠れ家、隠れ家、おお私の隠れ家、おお渦巻!…動きよ、私はお前のなかにいた、ありとあらゆるの物の外に(ポール・ヴァレリー「エウパリノス」) pic.x.com/FUhHgBH5SZ
〜幸福な憧憬に酔いながら、ヘレーネはそれにすばやく手をのばした。だが、紅いのその花は彼女の足もとにこぼれおちた。病気の少女は骨を折ってかがみこむと、組み合わせた両手のあいだに薔薇の花を拾いあげて、天鵞絨のように柔かなその花びらに赤い唇をおしあてた。(リルケ「聖なる春」) pic.x.com/qvSzArUH0H
〜はばかることなくよい思念を私らは語ってよいのですって。美しいものを美しいと私らはほめてよいのですって。失ったものへの悲しみを心のままに涙ながしてよいのですって。敵とよぶものはなくなりました。醜とよんだものも友でした。(永瀬清子「美しい国」) pic.x.com/Juy7eKoVYZ
キリストの墓はこれがモヤモヤはするな pic.x.com/xkRTInMmuS
〜想像されていたようなものではなかつたことを知つた、彼等死者は安らかに瞑目していた。彼等は苦しまなかつたのだ、生者は生き残つて苦しんだ。母親は悲しみ悩んだ、また、妻と子供と、そして、心慰まぬ戦友が苦しんだ、また、後に残つた軍隊が悩み苦しんだのであつた。(ホイットマン「草の葉」) pic.x.com/07QCvSZWmu
〜戦死せる教え児よ 逝いて還らぬ教え児よ 私の手は血まみれだ 君を縊つたその綱の 端を私も持つていた しかも人の子の師の名において 嗚呼!「お互いにだまされていた」の言訳が なんでできよう 慚愧 悔恨 懺悔を重ねても それがなんの償いになろう 逝った君はもう還らない(竹本源治) pic.x.com/QbzCrRDq35
〜前線までやってきた、目のない仮面を被った伍長は、毒ガスに包まれたまま、未来に向って優しくほほ笑みかけていた。そのとき大口径の砲弾が炸裂して、伍長の頭部に破片が当った。するとその頭から、純血がほとばしるように、勝ち誇ったミネルヴァがとび出した。(アポリネール「虐殺された詩人」) pic.x.com/7yjtoe8hkk
戦場の象徴派ふう詩って唯一無二感があるんだけど、頭に砲弾破片を受けたのも実体験で、死因につながったというのがアポリネールのすごみ。妙にリアルな事物を異化する様子はフランス風なのか。戦争詩のなかでも一次大戦は個人の悲劇が描かれるものだが、まるで超現実的に見える。
〜たちまちの庭一面の霜の凄絶さに驚かされる両の目から思わず涙がこぼれ、頬が濡れるのも防げなかった老婆は独立して生きられないと仰るなかれ夫はもういない、陰柔は陽剛を借りて生きるものでしょう(梁川紅蘭「紅蘭遺稿」) pic.x.com/XkusRoRNCI
〜その飛行士は、彼を捕虜にした人たちにむかって、大へん立派な英語でこう言いました。「戦闘が済んでとても嬉しいです!」すると一人の英国男子が彼にタバコを与え、英国婦人の一人はお茶を一杯呑ませてやりました。(ヴァージニア・ウルフ「空襲下に平和を想う」) pic.x.com/Vqn5bMcOna
うらぶれ感 pic.x.com/YQ1Hvrua7L
金曜日の憩い pic.x.com/mS6LeFVoUN
野上下郷釈迦一尊種子板碑 pic.x.com/bliTHKVodc
〜「でも、どうして僕の目がほしいんだ?」「恋人の気まぐれなんです。青い目の束が欲しいって。この辺りに青い目をした者はほとんどいません。」「僕の目は役に立たないよ。青じゃなく黄色なんだ」「ああ、嘘をつかないで下さい。おなたが青い目をしてることはちゃんと分かってる(パス「青い花束」) pic.x.com/A3Ghs7Zc9s
港区歴史博物館の特別展、おもちゃ絵。規模的には小展示かもしれん、子ども向けにしてはマニアックで、たばこの塩の博物館がこういうのをたくさん持っていたと思うが、末流浮世絵版画の変化がしっかり捉えられる。幕末から印刷の時代まで。双六が楽しいね。 pic.x.com/Src8HuT6wK
港区博物館の玩具絵から。最初のは5月お祝という良くできた旗の玩具絵。動物絵に空想上の動物が描かれてたりするのは玩具絵ならでは。落合芳幾系がどうもそういうことをする気がする(幾英のを持ってる)魚類の中に人魚があるのは御愛嬌ですが、右中のが「しゃちほこ」だとは。 pic.x.com/bl8gPoWYCd
〜灰色の壁の傍や、どこかの偶然な所で 思いもよらない時、侮辱の六月、そして儘ならぬ日、さし出がましくやって来る 私はその無言の愛情を疑いはしない 私の価値や望みで買った愛ではないのだ 若かった頃も、老いた今も言いよって来る そして今宵まで共に歩いて来たのだ。(ソロー「霊感」) pic.x.com/z16qoRGisa
体調崩しかけた。 pic.x.com/HQ93zWxCWd
〜彼女は音楽にその梁を入れる 日のまはりを踊りてくるくるまはる 地球の調子に合はせるために あらゆる梁を音楽にかける彼女の作品は月日のために 又戦のために消ゆる事はなくて 幸ある魂を愛するために 最後の星より生き延びる(エマーソン「家」) pic.x.com/3UcEo0tHDM
風邪をなんとか跳ね除けて歩く pic.x.com/fMA0hvvFDK
〜私は喪服を脱ぎ捨て、長い間待ち望んでいたものを見た。私の歌は深い悲しみから喜びへと変わった。閉じ込められていたのは過去のことだ。そして待ち望んでいたものを見る、春という輝かしい季節、全てが新しく見える季節。神に感謝。そして今、茶色から緑に変わる(ピザン「ジャンヌ・ダルクの話」) pic.x.com/OoUvAiE5I5
最古の(同時代の)ジャンヌダルク伝、かつ近代女性作家への道筋をつけたピザンですら、ぜんぜん翻訳がないし、部分的に英訳があるのを原語の雰囲気と対照して切り出したら、こんな普通になるという。春ばっかですよ、向こうの詩。ラファエル前派ぽい空気。
〜僕の愛用のピアノの如きはしっ尾を生やして、馬のようにギャロップで、しかもその胴の中でぶるんぶるんと音楽を奏でながら駈けて行く。極く小さな品物は蟻のように地面をはつて行く。刷毛のような物…硝子器具。月光がコツプの上に反映して、きらきら螢光を放つ。(モーパッサン「誰か知る」) pic.x.com/I496QuWr90







































