20世紀大地震の予言者...

20世紀大地震の予言者
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「『日本に大地震がおこる。それは一九五七年九月六日である。銘記せよ!」

と、一九五六年の秋、恐るべき天災の襲来を予言した男がある。何しろ世界的に有名な地震国日本としては、うす気味のわるい話である。

占師が何をいうかといえばそれまでであるが、かならずしも笑ってすまされない事実がいろいろある。その一つは大正十二年九年一日の関東大地震がそれである。関東大地震を予言した男は小玉呑象という易者である。小玉呑象は大正十二年一月十五日、華族会館でこの恐るべき大天災の襲来を予言して、見事に適中せしめている。

小玉吞象の予言に有名なそのときの卦は、「火天大有」すなわち、火天大いに有り、と出て、夏に大地震があるといったのである。算木を図解すればわかるが、震央は東京を中心とする関東一円を示しているのである。

小玉呑象という易者は、どれだけの易学を修めていたひとか寡聞にして知らないが、彼の「地震の予知」についての経験や知識は、なかなか興味ぶかい。小玉象呑は、彼の経験上の方法として、地震の予知には星を見ることを第一にあげてい
一つの星をつねに観測して、その位置と光り具合をおぼえておく。ところが地震のおこる前になると、その星の位置が低く見えて、異常な光りかたをするというのである。

次は雷である。雷の多い年は地震を警戒しなければいけないといっている。俗に、雷の多い年は豊作だと称しているが、これは大地震の生気が天に昇って雷鳴となるのだという。これは、陰陽の電気が、電位差をおこして雷となると説明している。関東大震災の年は、八月二十四日から一週間にわたって毎日雷鳴がとどろいた記録がある。その慣鳴もニ時間から三時間もつづいているのである。

また、暖冬が二年つづき、豊作がつづくと大地に熱気をおびて大地震がおこるともいっている。これを適用して占星師レディの予言を考えてみると、一九五五、五六年とつづく神武以来の大豊作に日本はめぐまれている。また、暖冬の異変がつづいているのも、近年のいちじるしい傾向で誰もが知っていることである。

ところで、ナマズが地震と関係があると昔からいい伝えられている。今日では道なる俗説として片付けているが、科学的根拠があるとして研究している学者もある。

小玉呑象は、ナマズについて易者らしい説をのべている。ナマズはメスばかりで、オスがいない。ウナギはオスばかりでメスがいない。ナマズは陰であり、ウナギは陽の魚だというのである。この陰陽のナマズとウナギは繁殖のために交接する。そしてナマズは水底に潜んでいるので地震のおこる前に電流をかんじるのだという。

安政二年の大地震のときは、京橋三十軒堀から江戸川にかけておびただしいナマズが浮びあがった記録がある。関東大地震のときは六十万のナマズが相模川その他の川から浮んで、相模灘に流れた記録がある。

いずれにしても、易者小玉呑象は、「火天大有」の卦をたてて、大正十二年一月十五日、華族会館で堂々と次のように発表した。信ずるものは大いに恐れ、信ぜざるものは大いに嘲笑したものである。発表の予言はこうである。

「大有は大いなるものあるの意にして、震動多し。ことに海中と火山脈とに起因するもの、もっともその影響を受け、夏時、西南の分野、ことに驚き多し」

幸か不幸か、その予言は適中して、九月一日の大地震が襲来して、大東京は一望焼け野原となって全滅したのである。いまにしておもえば恐るべき予言であった。」

出典:松岡照夫「日本の怪奇」大陸書房s44
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どんな手段であっても当たればとりあえず、評価はされるだろうが、五十年代に果たして地震は、起きましたかね。


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by r_o_k | 2018-04-05 09:50 | 不思議

岡林リョウの日記☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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