2018/3上野大仏&上野の山不忍池、花見(不忍池古絵、大仏および大仏殿写真、横浜写真、絵追加)

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上野の山、現在の摺鉢山(正式には天神山)から上野大仏(寛永/万治年間造像。関東大震災で崩壊、戦時供出のすえ顔のみ残された。近年これだけを祀り、「これ以上落ちない」と受験生に人気、末尾に写真載せてます)。明治二十四年の東京百美人画(東京名所)のひとつです。ちなみに摺鉢山は古墳ですが古来寂しく情死が絶えないと「東京名所図会」にあるので、美人画にも相応しいかもしれませんね。天神は五条天神社に合祀されたとのこと。
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明治三十五年の手書きがあるのでそれ以前でしょう。ほぼ同じ方向から。右端に大仏(今と同じ顔ですね)。大仏の向こうは精養軒、で不忍池。左奥の瓦屋根は今も残る鐘楼です。この角度の写真は書籍にも見られます。写真絵葉書では比較的古いもののようです。
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「明治の日本」横浜写真(横浜開港資料館)より彩色写真(スキャンアプリの性質上赤く出ています)同じような角度です。
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手前の建物は精養軒ではありません。龍松亭です。
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明治二十九年「東京名所図会」復刻本より大仏と精養軒(印刷が悪いですが原本(白黒)は美麗)。少し角度が違いますが同じ構成の絵。大仏の光背(日輪)が取り外された状態に見えます(大正時代に実際取り外されますが)。絵なので顔など少し違いますが、賑やかな様子が伺える。
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明治四十年(博覧会仕様)の上野公園。震災直前の配置がわかります。
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ワーグマンコレクション(オランダ→長崎大学蔵)明治初期とのことだが大仏殿はない。
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「よみがえる明治の東京」より。このへんの写真や絵葉書は多いが人気があるので持ってません。。
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未トリミング写真?「明治の日本」横浜写真(横浜開港資料館)より彩色写真(スキャンアプリの性質上赤く出ています)
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放送大学附属図書館蔵、「レンズが撮らえた幕末明治日本紀行」より 明治中期?
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これは日輪が外されたあとですが、千社札がすごくなっています。柵も変わりました。(「東京市史史跡名勝天然記念物記念帖」より)
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もともと露座であることからぬれ仏と呼ばれました。江戸名所図会によると大仏殿が作られたため露座ではなくなった。明治6年、宮内庁収蔵の下の写真は鐘楼に対面して大仏殿が写っている貴重なものです(「各地勝景 一」より)。といっても大仏殿写真は他にもあるにはあります。同年大仏殿は建て壊しとなる。
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戊辰戦争後の外国人による写真とされるもの。より生なましい。豊島寛彰「上野公園の歴史と史跡」s31綜合出版社より。
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:不忍池から大仏殿(明治初期)

しかし維新後公園化のさい撤去(上野戦争で焼失した説は上の写真で否定されます)、のち小林幸兵衛が鉄柵を巡らせたとあります。その柵も見えます。下の写真の左上がほぼ同じ角度の大仏。日輪は既にありません。これは写真絵葉書屋が流用して作った写真集のひとつ。
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直後に関東大震災。
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(「下谷区史附録大正震災志」より)
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〜落ちた首(アサヒグラフ特別号「大震災全記」より)
毎日新聞をはじめ各種グラビアにとりあげられました。
復興に向けて早速下絵が描かれます。上野だけに仏像部分もしっかり。新しい台座について伊東忠太が設計図を遺しています。
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さて現在どうなったかは最後をご覧ください。
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(ワーグマンコレクション(オランダ→長崎大学蔵))より上野公園入口(明治前期)

…上野といえば花見でございます。※補足は最後に
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(季節はともかく…国会図書館蔵井上清親(明治10年代)、東都名所泥絵(幕末)、外国人による銅版挿画(幕末)、歸空庵蔵伝小田野直武(18世紀後半)、神戸市立博物館蔵司馬江漢(1784)(銅版彩色)後半「小田野直武と秋田蘭画」展カタログより+ワーグマンコレクション(オランダ→長崎大学蔵)から不忍池明治前期ほか諸書物より写真、清親安治師弟による冬景、橋本雅邦による夏景(東京名所m40挿絵)、清親による夏景)同じようなアングルの洋画風「写真」画を少し並べてみました。直武は江漢と前後するかもしれません(風物が違うとはいえアングルが似ているので直武に学んだ説もある江漢が真似た可能性もありますが、写生場所が恐らく違います(眼鏡絵なので遠近感を極端に出しているが、建物がないなど、弁天堂石積参道(今の参道と同じ)入り口の近くで池端から写した模様)。この二枚は鏡絵なので左右反転しているのをここでは反転して正しく直しています。司馬江漢は外に反転文字があるのでそうわかります。なお、直武は秋田屋敷に近い上野を好んだと思われ、少し中国風ではありますが寛永寺も描きました。この絵にはアングル的に入るはずの東照宮(大きさや位置的に舞台や天神ではない)がちゃんと描かれ(泥絵では別の絵に別けられる、写真では入る角度があります)、遠近感も非常に正確なように見えます。そして国重文の「不忍池図」秋田県立近代美術館蔵、同書より)
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なお直武はサイズが大きいです。上掲の絵はサイズ通りの比率になっていません。直武の場合細密な銅版画を目して毛筆でやったため、大きくなっていった面もあるのでしょうか。はからずも不思議な味わいが出ています。
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いや花見でした(最後の写真は明治二十九年、ほか少し下ると思います)
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はからずも上野の花見の終わりに足をのばすことになりました。ソメイヨシノはほんとに短い。枝垂れ桜が今年はなぜか長いようです(いち早く咲くのです)。花見は追々またしゃしんをば。こんなにしっかり花見したのは珍しいことです。お酒は飲みませんけど。
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※地図対照(明治20年と現在)
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もともと天神山と呼ばれたのは忍ヶ丘にある五條天神がもともとこちらにあった話もあることからと思われる。
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〜不忍池

アルバム:

20180330上野花見・びわ湖長浜KANNON HOUSE横山神社馬頭観音立像(平安末~鎌倉・後世表面彫直し・脇手後補)

by r_o_k | 2018-04-02 14:46 | 旅行 | Comments(0)

岡林リョウ☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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