江戸怪談 古壷の怪

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豊後の某村に、いたって粗末な古い社があった。中にはただ一つの壺があった。ある時一人の乞食が住み着き、時々村中に出て食を乞う。ある日、村長が乞食を見ると、伝来の壺に酒を買って入れていた。他にも目撃者が沢山いて、腹に据え兼ねた村長は罵り、出て行くよう追い立てた。この夜より村長をはじめ村中の人が夢に見たのは、この壺が現れ、我はなはだ悲しい、日々彼と酒を入れ共に楽しんでいたのに、今はよその村に行き連れもなくつまらない。なにとぞ、元のように日々、酒を入れて共に楽しみあれば、我幸なりと。毎晩のことについに乞食を呼び戻し、毎日酒を買い与えて社で寝させるようにしたという。古い壺はおかしなことをなすことがある。備中松山の東毎字というところの辻堂の中にも旧い壺があった。誰も手をつけようとしなかったが、ある時一匹の犬が顔を突っ込むと、どうやっても抜くことができなくなった。これらは恐らく昔の骨壺であったと思われる(中陵漫録) 

罰当たりが逆に大当り、という昔話のパターンにすぎないが~遠野のさすらい地蔵など有名なところだろう~少し中国の故事のような風味もあり面白い。著者は当時の茶道を風刺して、珍重される道具が骨壺を加工したものだったり西洋諸国の便器だったりする、元を知らずして楽しむのもいいが知ることがあったら避けておくのも吉、と置いている。

古壷の怪

2012年08月22日13:01 mixiサルベージ

(怪物図録参照)


by r_o_k | 2017-07-21 18:03 | 不思議 | Comments(0)

揺りかごから酒場まで☆少額微動隊

岡林リョウの日記☆Twitterまとめ日記。過去旅行の整理、歴史・絵画など。

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