揺りかごから酒場まで☆少額微動隊

岡林リョウの日記☆Twitterまとめ日記。過去旅行の整理、歴史・絵画など。

現代怪談 犬隠し

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--ローバ沢の上部に「マモノ沢」と註記された所があります。このあたり権現横手から上部は原生林で、マモノ沢の奥は昼なお暗い鬱蒼たる所で、樹下は火山弾の大石が重なり合い、踏めばふわりと足が沈みこむような何千年とも知れない苔に覆われています。猟仲間の言い伝えで、大昔から鹿を追った犬がここに入れば帰れない「犬隠し」という所だそうです。禁猟区となってからも、行動半径の大きい洋犬は下の猟区からここに鹿を追い込むことはしばしばですが、たいてい戻ってこれません。

猟友平出藤春氏の猟犬ふじも、何回かここに入りこんだまま帰れませんでした。翌日現場まで主人が迎えに行って連れ戻す以外にないのです。あるとき、私は平出氏とともに、ふじを連れ戻しに行ったところ、そこに迷いこんでいた黒毛の雑種犬に出会いました。この犬は何度追い払っても私についてきて離れませんので、「黒」と名づけてやがて病死するまで家で飼いました。

マモノ沢の奥はただ原生林のうす暗い中で別に帰れないほどの危険性もなく、食べ物など全くない所です。犬の飼主も一度は、不思議だなア、と考えても度重なると、あそこはそうゆう所なのだ、と思うようになるらしいのです。実に不思議な場所です。信仰の山のなせるわざ、と言ったら笑われましょうか。--

(山村民俗の会「山の怪奇・百物語」エンタプライズ刊:小林増巳”八ヶ岳マモノ沢の犬隠し”より)

*この話しに続いて「魔留滝沢の犬隠れ」という話しが書かれている。”魔物沢”といい”魔留滝沢”といい、何か得体の知れない魔物のいる場所に聞こえる。魔留滝沢のほうは犬隠しではなく「犬隠れ」といい、犬が自ら入りこんで戻ってこない場所という。「私は父から、ここで犬が姿を消したら絶対に呼んではいけない、と言われており、またそのときは大火を焚いて、煙をたくさんあげることだとも言われていました。」氏は「四ツ」と呼んだ猟犬を見失ったとき、その通りにしてじっと待ったという。冬至の近い日のこと。日も暮れかかったころ遠吠えを聞く。呼子を吹くと、40~50メートル上方の大木の根元に「四ツ」は姿を見せたが、呼んではいけないという言いつけを守っているうちに、さらに上へと駆け上っていってしまった。

それから一週間たって、魔留滝沢の現場に行くと、衰弱しきった「四ツ」がいた。背負って帰ったが、回復してからも以前の様子とは違い、物怖じし、猟犬として使い物にならなくなってしまったのだそうである。

(2002/12/21 引用編集)

<後日確認された2ちゃんねるの記事>

∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part48∧∧
ttp://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1259830292/l50
7 :雷鳥一号 ◆:2010/02/03(水)
知り合いの話。

彼は昔、犬を連れて猟をしていたという。
「気持ち悪い山があったよ。
 山というか谷地なんだが、そこは絶対に犬を連れて行ってはいけない
 と言われていたんだ。
 近よっただけで、犬は尻尾を足の間に入れて怖気づいてしまうらしい。
 うっかり足を踏み入れようものなら、いつの間にか連れていた筈の犬が
 いなくなっている。
 目を離した覚えもないのに、忽然と姿を消すらしい。
 一旦尻尾を巻くと、もうその犬は駄目なんだそうだ。
 何とか離さず家に連れ帰っても、その日の夜の内にいなくなってしまう
 んだとさ」

「あそこには犬に執着する何かがいると言われていたよ。
 だから僕は近よりもしなかった。
 愛犬がいなくなると凹むだろうからね」

犬隠し。

その谷地はそう呼ばれていたそうだ。
何が犬を獲っていたのかは、今では誰もわからない。

2012/7/31mixiサルベージ

by r_o_k | 2017-07-19 15:47 | 不思議 | Comments(0)
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