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岡林リョウの日記☆旅行、歴史・絵画など。

歳時記:7月旧盆 新宿太宗寺閻魔堂・寺宝御開帳  2016年

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内藤新宿有数の古刹、太宗寺。大閻魔像(江戸時代由来は一部で後補と思われる)と異様な奪衣婆像(現在のものは大正時代から昭和初期と思われるが水晶に血管まで施された眼球が恐ろしい)で有名ですが、普段は格子越しにしか見られず年数回の開帳のときに入れます。閻魔堂の奥には巨大なペンチがありますがどんな巨人の舌を引っこ抜くつもりなのか。。他にも見どころはあり、近世のものとはいえ巨大な當麻曼荼羅をはじめとする六道図の数々は、旧盆の開帳時には必見です。入口に江戸六地蔵も鎮座し夏目漱石が上に上がって遊んでいたといいます。かなり縮小したようですが墓地には古墓もあり、縮小時掘り返したところ恐らく意図的に埋納し隠されていた織部灯篭通称「切支丹灯籠」が出土し、これは保存状態がよいです。武家の墓でこういった事例はまま見られます。本堂事務所脇に通例どおり火袋のない状態で立っています。ここの閻魔像は江戸時代「つけひもえんま」といって畏れられました。おばあさんが境内で子供を遊ばせていたところ、見失ってしまった。ほうぼう探したあげく閻魔像を振り返ると、口元から付紐がだらりとさがっていた。都市伝説のようなものでしょうが、いかにも江戸後期の流行神の奇妙な伝承です。戦災などで大変貌をとげながらも新宿にはこのような江戸物件がいまもひっそりと息づいています。
(戦前の境内(不動堂))
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(同、四谷区史より。右奥が閻魔堂?)
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(関東大震災で傾いた地蔵)
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20160716新宿太宗寺開帳

by r_o_k | 2016-12-13 12:23 | 旅行 | Comments(0)

by ryookabayashi