「お部屋サマ」

細部を省略しましたが省力しすぎて親指の位置が逆とか手がいーかげんとか服装や髪型がむちゃくちゃとか建物の構造が不可解とか一切気にしません。
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まさかこの「遊び」が今もって行われているとは「江戸東京の噂話」(野村純一、大修館書店)を読むまで知らなかった。現代で学校の体育館などで、四角い部屋の四隅を使い、ただ怪異を呼ぶために「こっくりさん」的な「術」をなす・・・それは口伝によって200年も伝えられてきたものとはとうてい考えられない。何か本や漫画、テレビにそういうことを記したものがあったのでしょうか。この話、私は最初理解できなかったんですが、どこが不思議だかわかります?

山小屋を舞台に行われるという「四人がぐるぐる回転する行為」がはからずも霊を呼んだ、というまことしやかな話を例に書いておくと、

雪山で遭難した五人のパーティが、避難小屋にたどり着いた。一人が不幸にも命を落としてしまったので、小屋の中央に置くと、それぞれ四隅に座った。厳寒の中、眠ってしまうとアウトである。だから、常に隣の人を起こしてまわろう、ということになった。具体的には、一定間隔で、隣の人の肩を揺らしに行き、そこに座る。そうすれば一晩中席を移動し続けることで眠らないで済むし、うとうとしかかっても、隣から起こしに来るから安心だ。そうして朝までぐるぐる席移動を繰り返し、四人は無事朝を迎え、生還することができた。

しかし後から考えてみるとどうもおかしい。

一人が隣の人を起こしに行く。そしてそこに座る。

一巡して最後の四人目が隣に行った時、そこには誰もいないはず・・・一人目は既に隣に移動しているのだから・・・なのだ。(ちょっと数学的な理に落ちた怪談である)

ここでは故杉浦日向子氏のしるした「遊び方」をもとに構成したが、内容的にはある種の儀式儀礼的なものを含んでいるらしい、という含みを持たせたつもりです。

自ずと「かごめかごめ」や「膝摩り」を想起させる「召喚術」。

であっても、個人的には単純にそこに全てを帰結させられるのか?という疑問を持ちます。この本は面白いけど論理的過ぎて却って結論の可塑性をなくしているようにも思う。

前記の死んだ人の霊という説は、「異界のモノを呼び出す」かごめかごめや膝摩り、そしてこのお部屋さまの「術」の一つの解釈だと思います。現代において「モノ」という曖昧な概念は理解しがたい。こっくりさん、というのも原型ははっきりしなかったのに(そもそも英国伝来の新しい「術」ではあるんですが)、狐・狗・狸という当て字をして意味を持たせたのはかなり新しい時代のことだといいます。

野村氏は更に座敷わらしにつなげていますが、これはちょっと飛躍があるようにも思います。座敷わらしのような「増える子供」の話は屋外で焚き火を囲んでの怪談など、別の拡がりをみせている話なので、召喚は召喚でも「意図しない召喚」であるということ。「間引き」された子や「間引き」と見せかけてひそかに育てられた子が座敷わらしである、更にいわゆる被差別集団の子を妖怪と扱ったという説もあるくらいですし、これはいちおう別とみたほうがいいような。もちろん、混淆もしてるんでしょうけど。

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Commented by kenz_freetibet at 2008-10-13 12:43
この話は超怖シリーズで読んだような気がする。
怖さでは耳袋よりも超怖の方があったような。
手前味噌がない分軍配は超怖だと俺は思ったりして。
Commented by mimimi at 2008-10-13 13:35 x
あ~、何かグルグル回ると言うのは、何かを呼び込んだり、或いは何処かへと通じる扉を開きそうな、儀式的なモノを連想しますね。ムルムル踊りとか・・^^;
Commented by r_o_k at 2008-10-13 14:22
>けんさん

超怖になると守備範囲外ですけど、採集怪談業界もかつては派閥やら主義やらでごちゃごちゃしてたみたいです。今は共存共栄しないと共倒れになるから協調路線にいるのかな。程度差はあれどリライトの名のもとに演出はあるし、話者偽装もあるので(ソースの偏りをごまかしたり編者周辺の話ばかりなのを赤の他人名にしたり、この話もそうぽいですけど大昔の民話をアレンジして現代の怪談にしたり)、素直さという点ではネタ不足を顕わにしたままの新耳袋は誠実と言えるのかもしれません。。
Commented by r_o_k at 2008-10-13 14:26
>mimimiさん

諸星作品は、こういう民俗学的な背景をわかっていて敢えてパロディ化したのが面白いです。栞と紙魚子は膨大な知識を踏まえたうえで敢えて軽くズらしたところが受けたんだろうなあ。無根拠の想像だけではパロディにすらなりにくい暗い世界ですし。回転はうずまき、従って世界中の古代文明共通の呪術に通じるありふれた「遊び」ですけど、右回りと左回りで入り口、出口という違いがあったり、なかなか深いです。ただ、世界中にあるとはいえ、使われ方が真逆だったり、偶然の一致なんでしょうね。
Commented by kenz_freetibet at 2008-10-13 21:40
怪談物はショートショートとしてやっぱり怖くないといけない。
怖がらせ方がうまいのは超怖だと思うな。
真偽はどうだって良いのだ。
MIBを出した時点でおかしいよ。
耳袋は不思議って思わせないと。
でないと耳袋を名乗れない。
Commented by kenz_freetibet at 2008-10-13 21:49
おっと・・・
「超」怖シリーズとしないといけないようだ。
稲川氏の超怖シリーズがあるから区別としての「」のようだね。
キツネやタヌキのお話、MIB、小松左京のぱくり・・・
文章で金を貰うのだったら上記の事はちょっとね。
中にはちょっと怖いってお話も入っているので実にもったいない。
Commented by r_o_k at 2008-10-13 22:29
採話側の演出がどこまで入るか、という点は私は少し気になりますが、きほん見たままの怪奇な実話はそうそう無いわけで、読み物としての完成度を優先して書き替えるか、怪しい話も受け容れるかどうかは編者次第、また如何に実話らしく読ませるかはライターの腕次第、となると確かに新耳は先駆としての役割を果たしただけのものだった感はありますが、物量攻勢が売りのシリーズですし、本家耳嚢も玉石ですしね(;^_^A超怖のほうが、という声は結構あった気がします。
Commented by kenz_freetibet at 2008-10-13 22:58
賢島の超高級リゾートホテルのいわくつきのスィートルーム(仕事で行ったのだけどそこしかなかったので)を5千円で泊まって、「超」怖本読んだけど何にもなかった。
残念(^_^;)
じゅうたんに血痕らしき跡があったけど、血痕じゃないだろうな。
でも結構インパクトはあった。
二度と泊まろうとは思わないけどね。
一人で寝るスィートルームは怖いと言うよりも寂しいぜ。
Commented by r_o_k at 2008-10-14 00:46
すごいとこ泊まってますね(◎-◎;)私は広いとこに独りとかも好きですけど。コテコテ怪談本は読まないし、今でもごくたまにヤバいところに出くわすので、そういうときに怖い話系はなるべく避けますねえ。出るか出ないかは、その時が来てみないとわからないし、後々厭な目にも逢ったりするし。。
Commented by kenz_freetibet at 2008-10-14 21:37
JR東海の愛知県の中で唯一トンネルがある場所をビデオで撮影して見たけど下りでは何にも写らなかった。
上りは客が多すぎてちょっと撮影できなかった。
幽霊が出るってんで結構有名な場所なのだ。
Commented by r_o_k at 2008-10-14 21:45
即物的な影響というより、何か気分が悪くなったりしますね・・・愛知の情報はそういえば余り知りませんが、、、東海というと静岡のあたりはちょっと聞きました。まだあるのかな、「引き上げられない事故車(ビートル)」。。
Commented by kenz_freetibet at 2008-10-14 22:39
三河三谷と三河大塚の駅の間にあるトンネル。
上りと下りは別々となっており、入り口はレンガ作りでいかにもって場所なのだ。
例によって作業中に・・・と言う話あり。
Commented by r_o_k at 2008-10-14 23:59
yahooの口コミ心霊マップにはありませんでしたね。人身事故がらみの話は出てましたけど、、、人身事故っていったらそれこそ毎日全国で、、、

ttp://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=%E4%B8%89%E6%B2%B3%E4%B8%89%E8%B0%B7&ie=UTF8&ll=34.815213,137.266145&spn=0.016066,0.026479&z=15

旧伊勢神トンネルというのは読んだことがあるような気がします。でも、ありきたりのトンネル怪談だったような。。

蒲郡ってけっこうありそうですね。
by r_o_k | 2008-10-12 00:55 | <風流>怪奇漫画落之書 | Comments(13)

岡林リョウ☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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