予言獣、大いに困るの事

これは元ネタを知らないとわからないかもしれないな。

19世紀に入り江戸も幕末へ向けて混乱してきたころ、おかしな流行神がさかんに取りざたされる中、悪疫の予言をする怪獣があらわれたというニュースが各地より流れた。

有名なものには「くだん(件)」があり、人頭牛身の仔牛が生まれてすぐに予言をして死ぬ、それは必ず当たるといわれたが、これなど幕末もどんづまりから明治に至るまで流行り内田百閒の幻想短編にすら使われている。捏造剥製が巡業者の見世物として流行ったのが件の一般化の原因と思われます。

いっぽう海や川から上がってくる「予言獣」というのがいた。鱗だらけの半魚人から女の顔の魚や亀といったもの、ほんとに理解しがたい「けもの」としか言いようの無い形をとったものまで実にいろいろある。だが共通して言えるのはそれらをうつしたといわれる図は古いものであればあるほど非常に

「下手」

なのである。つまりは庶民、もしくは地元の専門家ではない誰かが慌てて即興で描いたものと思われ、ゆえに信憑性があると受け取るべきか無いと受け取るべきなんだか、といった困った感じがする。

ただ、商売として「予言獣の姿をうつしたお札」を売り歩く「宗教者」がいたのは確かなようだ。

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なんか個人的にはこういう背景があったら納得するんですが。
悪疫なんてひんぱんに流行っていた。天然痘もコレラも。農作物の疫病も。

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Commented by mimimi at 2008-08-04 21:58 x
全然関係無いけど、件って、何かミノタウロスを思い起こします。
昔の人って、絵心が無かったのかしら Σ(゚Д゚)ガーン
Commented by 岡林 at 2008-08-04 22:59 x
こんばんは。件のミイラ(剥製)が現存するんですが、顔がちょっとギリシャっぽいですwミノタウロスも不思議なんですよね。中央アジアの騎馬民族を表現したという説がまことしやかに流れていますが、アイルランドの妖精譚には水馬の怪物で、上に妖精や人を乗せると合体してしまう、結果としてミノタウロスみたいな話もあったと思います。

江戸時代の庶民画は酷いですよw面白いですけど。
Commented by kenz_freetibet at 2008-08-05 10:20
新耳袋の件の話は明らかに小松左京の話をふくらませただけって感じ。
この話とMIBの話さえなければあの本はなかなかいいのだけどな。
いやぁしかしなぜMIBの話を載せたのだろうか。
理解に苦しむ。
Commented by 岡林 at 2008-08-05 11:59 x
ズバリ、マーケティングの結果かと思いますw 映画MIBとか、雑誌の「くだん」特集とか。。
Commented by kenz_freetibet at 2008-08-05 12:08
しかし牧場とかMIBとか・・・
あれがある為にもしかしたら真実ではないかと言う話も眉唾となってしまう。
諸刃の剣だなぁ・・・
Commented by 岡林 at 2008-08-05 13:59 x
都市伝説を入れ込む以上荒唐無稽話が交ざるのは仕方ないかなあと。

私はこのての実話系作家を「文芸派」と呼んでますが、じっさいにはあくまで読んで面白がらせる一点のためにギリギリまで演出や創作を容赦なくつぎ込んで、文芸として処理している。一般的なことばとして使われる実話ではない、8割創作のような怪談に仕立てるのが実情です。講談や落語からの流れですよね。
by r_o_k | 2008-08-04 01:17 | <風流>怪奇漫画落之書 | Comments(6)

岡林リョウ☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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