妖精は人間よりやっぱり妖精のほうが好きという話
2008年 07月 30日
珍しい「子供を取り換えたがらない妖精」の話です。ワイルド夫人「アイルランドの古代伝説」が原典、ここではブリッグズ「イギリスの妖精」石井美樹子・山内玲子訳筑摩書房を底本にしています。
取り換えっ子の伝承はやはりケルトやスカンジナビアの北方系のもののようですが、グリムのドイツ復古運動的著作で全ヨーロッパ的に広がったということだそうです(妖精という概念自体は南下する前のゲルマンに既にあったようでグリムが剽窃したとも言えないみたい)。妖精がやってきてカワイイ赤ちゃんを気味悪い妖精の子や婆さんと取り替えてしまう。至極現実的な理由のありそうな「犯罪行為」であり、「因習的」でもありますが・・・とりあえず幻想として処理してみるとこんなかんじです。ほとんど編集してません。ちょっと最初のページではしょりすぎたかなあ。
ここでいう妖精は原住少数民族や異教徒、閉鎖的な一族集団を象徴しているのはあきらかで、チェンジリング(とりかえっ子)は同族婚姻を繰り返したため畸形が多く出てしまった等の理由も考えられる。でも、単なる人さらいを「妖精」に文字通り「置き換えて」(二度と戻ってこない”移動民族”への過剰な差別偏見もあるでしょう)、「仕方ない」と諦めさせる装置になっていたというのが実際真相のような気もします。妖精の丘と言うのは古代のマウントをいいますが、日本神道のヒモロギなどとほぼ同じ、巨石など自然物を妖精の住処として畏れ奉る場合も多いです。ケルトの自然信仰の名残であり、祖霊信仰の断絶した名残であり、このへんも実に日本と共通した感覚です。妖精と言う言葉でこれらの「違う起源のもの」が混淆され一本の伝説と化している。
ムツカシイこと書いてるようで内容が無いよう。うっ
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毎回全くおんなじ演奏が出来る(^◇^)
神様なんだろうか・・・
音楽とか踊りとか大昔スコットランドで見たけど別に・・・だったなあ。アイルランドとは違うのかなあ。
You Raise Me Upのちょっと違うバージョンなんてのを一回で良いから聞きたい。
ケルトの線引きがわかりません。あれはユダヤ人みたいな概念なのか、あくまでフランス~イングランド諸島~北欧に至る古代ローマ前のヨーロッパ先住民族を言うのか(イングランドなどケルトの更に先住民もいますし)、、、近代に作り上げられた先住民概念ってありますからねえ。