揺りかごから酒場まで☆少額微動隊

岡林リョウの日記☆旅行、歴史・絵画など。

「チャーリーウィルソンズ・ウォー」

当座の損得と当座の感情にもとづき全て計算ずくでコトを進める、アメリカ的思考そのものを体言するチャーリー・ウィルソンの伝記的小説の映画化。アメリカ人嫌いは感情を逆撫でされることうけあい。何も考えずに見る人は、ただただすげーと感動するかも。この時代を知ってる人は・・・つかまだ昔なんてほど昔じゃない話だ・・・複雑な感情とともに、結末がわかってしまっているので、ソ連軍アフガン撤退の時点で醒めてしまうだろう。ほんとはその後が肝要で、そうそう、と思ってみる人は多そうだ。ちょっと錯誤はあるし、偏ってもいるけど・・・アフガンの一方でブッシュ父が湾岸でやったことも忘れてはならない、あれがあったから寧ろアフガン側の話がうやむやになったようなもんで・・・、アメリカのエリートが要求される人心掌握術とネゴシエーション能力というものをまざまざと見せ付けられるし、アメリカの良心というものがいかに欺瞞に彩られているか、しかし、結果として世界のためになっている側面も否定できない、一面では世の中見れないよなあ、という気分にもさせられる。

終わった後かなりクソミソにアメリカをけなしたわりには私、面白がって見ました。懐かしいとかはないけどなあ、70年代後半から80年代ってさ、ついこないだじゃんか。☆二つ半つけちゃいますよ。

映画としては、台詞進行多すぎ!!!

ジュリア・ロバーツの「造形」がCGに見えた。でもいい役だったよ。狂信的なカトリック信者の富豪と思いきや最後に「神は利用するもの」と喝破してのける、ほんとかどうかは知らないけど、確かにあのときイスラム国とイスラエルが共産主義という宗教に立ち向かい「神は一つ」と手を結んだかのような状態はあったよなあ。個人的にはそういう魑魅魍魎的な権謀術策陣より、素直な「ドク」とか、CIAでも感情的ではみ出してしまったデブが好きだったなあ。けっきょく、CIAのニヒリズムは正しかった。

それにしても「ランボー4」が公開される前に「ランボー3怒りのアフガン」を思い出させるような映画を作るたあねえ(2006年制作7年公開)。ランボーが訓練したアラブ兵がイスラム急進派に転じてアメリカとのテロ戦争・・・いかん、いろいろ考えてしまう。ちなみに予告編でやってるインディ・ジョーンズシリーズの緒作レイダースはこの映画の出だしの頃に制作されたんでした。一作目で十分ですよ。四作もいらないですよ。

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Commented by kenz_freetibet at 2008-06-03 23:38
これはやっぱり小浜さん応援映画なのかなぁ。
負印応援映画はないのかしらん。
あ!そうかランボーがそうなのか。
Commented by kenz_freetibet at 2008-06-03 23:49
BBでの某国とはまぁDVDも出回っている事だから書いちゃうと、いろいろと危ない国を挙げて最後に韓国も出るって訳。そう言った国にシスターを行かせる訳にはいかないのでやつらはがんばってバンドを組んだって事なのだ。

Xファイルの話はアメリカが新しい理論での核兵器の実験を西太平洋の環礁で行うって話なんだけど、もちろん実験は禁じられている。それで台風が来るタイミングを計ってその環礁に上陸と同時に核実験をやるって話。
その時にXファイルらしく超常現象が起こるのだけど、当事者は他の国も同じ事を考えて核実験をやったと思った訳さ。その他国になんと日本を挙げているのが、まぁ驚きだね。小説家の考えがアメリカの一般的な発想とは限らないけど、そこに日本が登場ってのがちょっと驚きだね。
アメリカ人は日本に対してそう言った畏れを抱いているのかな。
Commented by r_o_k at 2008-06-04 00:01
後先考えずその場で異常な行動力を示すアメリカ人のカリカチュア、と受け取れるコメディですので(旧アメリカ人と新日本人はそう受け取らないだろうなあ)、内容に反して余り思想的にどうこうとは感じ取れなかったです。

韓国は難しい国ですね。国民性がはっきりしているし日本人とは違う、しかし、それ以前に大陸にくっついており、同族が歪んだ共産主義国という点でとても「安全な島国日本人」が想像できない辛さはあると思います。しょうじき、ダレにでもある差別感情の延長で嫌韓の気持ちは理解はできますが、嫌韓は嫌いですし、ネットでしか外国を知らない世代の(長所もあると思いますが)短所が気になります。
Commented by r_o_k at 2008-06-04 00:04
アメリカ庶民を史上最も怖がらせたのは旧日本人だと思います。ソヴィエトやベトナムは時代が浅すぎるし実戦規模が限られている。心の奥底に異様なトラウマをしょわせたのは確かだと思いますよ。それは日本人がそうであるように伝世します。中国人がそうであるように、韓国人がそうであるように。

というか、ゴジラ誕生を考えた国のイメージがあるような(;^^
Commented by kenz_freetibet at 2008-06-04 00:29
しかしトム・ハンクスもなんかかわいそうな役者だな。
役柄が固定してしまったな。
そう言うのはスタローンやシュワちゃんだけで良かったのに。
主役の名前を見ただけでなんとなく映画の内容が予想出来てしまったらつまらんね。
Commented by 岡林 at 2008-06-04 03:06 x
これ、自分でプロデュースした映画なんですよ。やりやすい役をやった感はありますが、あの回転の早さ、演技の切り替えのうまさは筋肉役者とは違うかと(;^_^Aでも、名優かどうか、、、ジュリア・ロバーツもそうですけど、やりやすい役で出てるだけ。演技派が並んだというより、ギャラの高い役者二人が無難な演技により内容重視でやりこなした、という感じでしょうか。
Commented by kenz_freetibet at 2008-06-04 12:10
さてオバマさんで決まり。
で、問題は自腹まで切って収まらないヒラリー候補。
次の作戦はオバマ候補とのペアで大統領と副大統領となるチケット方式か。
そして来年、某月、新聞にG型トラクターの注文広告が載るわけか・・・
ま、そんな漫画みたいな事は起こらないとは思うけど、期待を裏切らないアメリカだもんなぁ。
Commented by 岡林 at 2008-06-04 13:38 x
黒人大統領の誕生ですか、遅すぎた感もあり、危惧する部分もあり・・・日本としてはどちらがよかったのか。
by r_o_k | 2008-06-03 21:09 | 映画 | Comments(8)

by ryookabayashi