「スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師」
2008年 05月 02日
もっと自由にやったらよかったのに。ミュージカルである必要もあったんだろうか。登場人物も消化不良。とくに青年船乗りと娘の恋は「完全に」尻切れトンボで終わってしまう。綺麗な終わり方をする残酷話なので(じつに必然的な終わり方だ)余計な浮ついた要素を入れないほうがいいという判断なのだろうが、古い原作でもあるので、ロメジュリ要素が親しみ易さの導入となっている時代ということを考えると、半端に終わらせるなら全部なくすとかしてもよかった(冒頭の船乗りとの会話もいらない)。音楽は実に素晴らしいがこれはミュージカル版のもので当たり前である。
ちなみに人肉饅頭とか、ぜんぶこの古典原作のパクリです。カニバリズムものの法典を持ち出したところにバートンの造詣深さがある。普通に生活するのには不要な造詣だが。☆一つ半。
とっつぁんの粋なせりふ、実にクサイけどええね。