揺りかごから酒場まで☆少額微動隊

岡林リョウの日記☆旅行、歴史・絵画など。

開化ヱリキ 大都画ぶし♪

開化ヱリキ 大都画ぶし
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うら若き女房連れて風船で地球めぐり、こんなネタは今高座に上げてもポカーンでしょうな。
うっかり絵師の名前を控えておかなかった。国貞門人、文政期の歌川貞信が大都画ふしなるものを描いていますが明治前期まではずいぶん時期が離れます。上方のものは江戸と一味ちがう趣があり、明治に入ってからの通俗本をひとつ持っていますが表紙はどぎつい紅など使った浮世絵、中身は洒落のめした戯れ歌と、一段落ちるとされるのもわかるがそもそも別種なのである。どこかの流派にはいたと思われるが名前が誰なのか、絵自体に書いてないのでわからない。その世界では簡単に答えが出ると思うけれどそこまで追求する気もないのでこのくらいにしておきます。
で、これは「開化」で「エレキ」なのですから新作の音曲噺なのでしょう。上方落語に疎いので以下はネット情報になります。内容は見て読めばわかりますのでデータをば。
<作ったひと>
二代目桂文都(1872-74に跡目争いに敗れ月亭文都へ改名)もしくは
三代目桂文都(1903-16)
名前の大きさ、なおかつ文明開化モノということでいえば圧倒的に前者なのですが、僅か2年というあいだに作成されたものとも言い難い。最初これは公演ポスターのようなものと理解していたのですが、評判をとったから落語家とは関係なく後年に出版したものですでに代替わり、もしくは空になっていた時期のものかもしれませんね。
<曲をつけたひと>
桂文歌(音曲噺をやるとして江戸で真打前の圓朝に帯同したとあるが時代も場所も合わない、上方に名跡を継いだ者がいたと思われる)
三代目桂文昇(インテリ落語家)
前者はよくわかりませんでした。後者は芸人としての最後は吉本所属だったそうで、比較的著名です。音曲にも長けていたというのでおそらく同人で間違いないと思われますが、文都がどちらかによっては少し新しすぎるかもしれません(二代目はよくわかりません)。
こんなものがあります。
2018/3/7

by r_o_k | 2021-04-06 11:12 | ご紹介 | Comments(0)

by ryookabayashi