黒澤宮崎対談とビートくん

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圧倒的に北野対談のほうが面白かった覚えがあるのだが(黒澤さんのノリかたが全然違ってた)、DVDに焼くにあたって見てみると、宮崎さんがインタビュアー役にてっしていてかえって黒澤さんの話を沢山聞けて面白かった。日テレ夜中の、まあだだよの宣伝番組だったけど、室町期の時代劇をやりたいとひかえめに発言する宮崎さんに、「シェークスピアを戦国時代でやればいいよ」・・・蜘蛛巣城じゃん。ま、もののけ姫という疑似時代劇ファンタジーに結実したわけだからイイのか、クリエイターが安易に合意してはいけない。 

北野対談はNHKBSの仕掛けた企画だが最初御殿場を訪ねるシーンから始まるのはおなじ。でも待ち侘びたみたいに喜んで招く黒澤さんの呼び掛けが「ビートさん」。。 

それでいいんだよな。 

しかしもうこのころはビートさんも自費つぎこんで映画にかなり没頭してたわけで(ソナチネなんて自信満々なのになんで客入らないんだろって北野ファンクラブで言ってたな)、製作者の視点で共に語り共感してた。根幹が似てるんだろな。あとビートさんが凄く謙虚なのがびっくりした。まるで師匠の芸を盗もうとする青二才みたいだ。散々ヤユされていた晩年黒澤作品をあれだけ見込んでるのも凄いや。七倍速で見たアカデミー作品を映画評論連載で扱ってた人があんなに細かく分析して見てるって。。もっとも黒澤作品に触れたのは撮るようになってかららしいけど。 

共に本になりビデオにもなってたかな。黒澤さんの蝦蟇の油読んでたら訃報が流れた。黒澤選出の映画特集、BSでやったあとだったか。もとより内田好きの私はまあだだよを見返した。最期の夕日を見て、涙が出た。人は自覚なくとも人生の終わりに何かを見出だして仕舞う。淀川さん最後の解説・・・ラストマンスタンディング・・・も添えて、一枚焼こう。 

学生時代、千人劇場で七人の侍見てもまったく惹かれなかったっけなあ。

見てたら座頭市やりたいって言ってた。事故前から構想してたんだ。喜劇で(謎)内容に黒澤爆笑。ぼくにはとても考えつかん、だって。さすがだなあ。でも「目が見えないで、アレはおかしいですよ」て言葉に北野座頭市のオチを思わずにおれなかった。 

裏で軽く毒舌するくらいがクリエイターの立ち位置としてはよかですよ。同調したら甘えにつながる。当時の有名人森毅さんとのくだけたトークはタックルのノリでずいぶんといつものたけし番組テイスト。北野小田和正対談(すべったなー)と一緒に別にまとめとくかな。 


これは確かBSの北野特集でソナチネの宣伝というわけでもなかったか。

それにしてもクロサワは凄いなあ。。さっき黒澤&淀川追悼時に録画したビデオからいくつか見てたんですが、入門編の椿三十郎でさえ隅々まで本気だし(遠回し長回しに耐えるあんなスケールの武家屋敷街、黒澤組以外作れない・・・用心棒ほどの綿密さはないけど)SWと決定的に違うのはテーマが戦争と人間の悲劇みたいな、借りてきたようなものではなく、人間個人同志のスリリングな駆け引きだけ描きたいてとこ。人間ドラマですよね、娯楽路線といっても人間ドラマの本筋から外れてはいない。とにかく西部劇チックで道異様に広くて、時代劇らしくない伝統の型の無い独特の台詞や殺陣ふりは寧ろリアル、この組の想像力というかリアルな武士にたいするイマジネーションの凄さに恐れ入りました。 

昔課題で「村一番と祭り上げられてたへっぽこ浪人」が流れで旧知のマジ浪人に会って決闘しなければならなくなる話を書いた私は、マジ浪人は右利きだからまず二本を下げて瞬時に動けるべく、擦り足&右肩の筋肉が極端に隆々という造形を生み出したけど、本がヨンコマ漫画なのでオチがなく不評だった。講師はいい人で、わざわざ課題の倍書いた冊子を二部コピーして俎上に上げてくれたし(鳥の声と田植え歌にこだわりすぎて失敗したから消したがなあ、目に見える耳に聞こえると評価する人もいた)、とにかく架空は「楽」だからまたやりたい。早くしないとやられてしまう。ギリギリの線上で売れるもの目指してるんだからパイは限られている。 

太秦みたいに変に考証にこだわらずともここまでリアルな侍がえがけたのが、若いころ洋画に感化されまくったからこそ逆の作風を追求できた小津同様、世界にも図らずして敷居なくアピールできる普遍を獲得できた由縁でもあるんでしょう。共同脚本がよかったせいもあるでしょうけど、セリフの無駄のなさ絵のつぎかたの上手さでもSWとは較べものにならない。でも、映像の凄さではSWは今までにないものを黒澤の徹底路線上でヤンキーなりに昇華させたもの!黒澤さん生きてたらSW3見て映像は褒めてほしかったな・・・ラストの砂漠に二つの太陽を霞ませる砂埃がないと怒ったりして。 

イーストウッドにとっても恩人だけど、黒澤、頑張って、てだけで側のルビーの指輪に「クリントさん」て事もなげに紹介て・・・仲代さんはそれにしてもロードの義父ミフネは別格として生え抜きのクロサワチルドレン、あんたも次の黒澤を探してくれー早く!

寝ながら書いたらわけわからん。なんだこりゃ。

2005年10月25日mixi日記サルベージ

by r_o_k | 2017-09-12 10:52 | 映画 | Comments(0)

岡林リョウ☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi
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