京都奈良怪異落穂拾い(2)六道の辻、八坂神社

1.六道の辻
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深泥池の市バスのバス停はわかりにくいので人に聞くといい。池からは離れている。そこから結構本数のある4番京都駅行きに乗り、東山へ。四条河原町の次、河原町松原で下車し松原橋を渡って東へ行くと、大昔は鳥辺野の葬地として知られた(清水寺近くには今も墓地が広がる)あたりに入ってくる。京都で西陣と並んで古い町屋が多いという一帯、六波羅蜜寺からの道と東山へ上る道が合流するあたりが六道の辻。今は西福寺という寺と、その対面の「幽霊子育飴」がそのいわれを伝えている。六道は即ちあの世。この世とあの世の境目ということで、葬送地と住居地の境目という意味を裏に持っている。淋しげで恐ろしげな土地であったことだろう。「幽霊子育飴」は各地にある伝承同様、葬られた妊婦が死後も赤ん坊のために飴を買いにきたという伝承に由来している。素直な飴で舐めやすい。
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2.六道珍皇寺
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六道の辻からわずかに東へ上ると有名なこの小野篁の寺前に出る。広い境内にぽつぽつとある建物を覗くと、古い小野篁像や閻魔像、これは曳き紐しか見られないがお盆の迎え鐘(鐘楼が朱塗りされてびっくりした!)、そして本堂右脇より有名な、小野篁が夜間地獄へ降りるさいに利用したという井戸が覗ける。
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この井戸をかつては自由に見られなくて、もう10年以上前に来たときには臍を噛んだものだ。中は埋まっているらしいと聞いたが、最近のテレビでは水をたたえている様子が写る。小野篁も毎度ズブ濡れでしんどかったろう。ここは入口で、出口の井戸は嵯峨野にあったといい、そことはまた若干場所が違うという説はあるけれども(最近復刻したお寺があるようだ)、清涼寺境内に標柱がある。先の像は篁が地獄に降りるとき裾が舞い上がっている状態を示しているともいう。地蔵がたくさんある。これも地獄と関係があるのだろう。
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3.八坂の塔・庚申堂
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八坂の塔が傾いたとき奇瑞を示し直したのが日本最古といわれる八坂庚申堂の庚申様であるという。高山のさるぼぼによく似た両手両足をくくった猿の人形、くくり猿で有名。煩悩を抑える意味があるらしい。門の上に見ざる聞かざる話さざるの像があった。八坂の塔は不定休で今回も中に入れなかった。ここから北へ上がっていく。すると程なく八坂神社の南楼門が見えてくる。

4.八坂神社の七不思議

ここは社としては新しいのだが、いろいろと不思議なものや古いものが集められている。七不思議が伝えられるが、いくつか説があり、一定しない。七不思議にありがちなこととして大して不思議ではないものもあるし、本殿内にあるなど見学ができないものもある。ここでは見学可能でかつ、私が不思議というか古い伝承の存在を感じたものだけご紹介。
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最初に入る南楼門。舞殿、本殿と高さが同じになるよう作られた高台にある門で、一説には三位一体を示すといわれる。ここから入るときは本殿に向かって降りる形になる。
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本殿下には竜穴があるといわれる。それは大きな井戸で、神泉苑まで伸びる地下水脈(龍脈)につながり、境内各地から湧き出でる水はそこに由来するらしい。また、本殿玄関入口の東の柱から西に向けて拍手をすると天井の龍が吼える。龍吼という機構である。これらは見学はできなかった。
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湧き水にはいくつか名前がつけられているものがあるが、目に付くところにあるここは力水と呼ばれる(その名の標識はないので注意)。美人になる等、祇園の女性の信仰を集めている。
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忠盛灯籠はよく話題にのぼるもので、白河上皇が夜この前をさしかかり、怪しげな火を吹く化物に驚いたとき、同伴していた平忠盛(清盛の父)が燈篭を点している僧侶だと見抜いたことから、この名が残った。
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大神宮社の中にある二見岩は掘っても掘っても底が知れない岩と言われる。このようなものは各地に見られるが、おおむねかつて信仰が存在したことを物語っている。これもイワクラの類だったと思われる。
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これも標識がないので注意。たぶん一番不思議らしい不思議がこの夜泣き石。日吉社の前の木の根方にあり、夜になると声をあげるといわれる。日吉社は神社の鬼門の方向に在しており、何か関連性はあるかもしれない。
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さて、駅へ向かいます。今度は伏見。つづく。
(3)伏見寺田屋、城南宮ほか

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by r_o_k | 2011-01-12 13:15 | 旅行 | Comments(0)

岡林リョウ☆フツーのつれづれをフツーに書きたいという変な欲望が囁きました。


by ryookabayashi