狐魅截髪
2009年 11月 22日
髪切りという事件が江戸から明治にかけておおいに流行った。往来で歩いているとき、寝ている間、いつのまにか髷や結い髪を切り落とされる。髪は文字通りの命と考えられていて、それらは今もたまに起こる事件のように単なる性癖の発揮やストレス解消のみならず、何らかの目的を持った「人間による」通り魔的犯行、恐らく奇妙な迷信、願掛けが背景にあったものだと思われるが、それだけで片付けられないような事件もあった、という。これもその一つと言えるかもしれない。
~著者幼年のころ髪截(切)というものが非常に流行った。知り合いがふと夕寝した間に髪を切られた。しかし枕に付いたところは切ることができなかった。その切り跡はとても臭く、よだれがべっとり付いていた。ある人、これを見て狐が噛み切ったのだと言う。今思うに、桐油と胡麻油で塗り固めた時は、どんな獣も近づけてはならない、ということだ。中国にも鼠の妖怪が寝ている間に髷を取る話や狐魅が人の髪を切る話があるからだ(中陵漫録)
あのどこだっけお化けの掛け軸、あんな感じみたい。
掛け軸風に描いたらなかなか決まるんじゃない?
永国寺のお坊さんが描いたのをふと思い出したのだ。
色鉛筆の黒で影をつけただけなので、ああいう筆慣れた筆使いはむつかしいですよf^_^;